事例紹介 A社(通信販売業)

非正規従業員が就任できる役職を新設。女性リーダーの役割やメリットを明確にしたことで社内に活気が生まれました。

取組の背景

• ・　管理職と一般従業員の間をつなぐ役割のリーダー的存在がいなかったため、承認に時間がかかっていた。
• ・　女性向けの製品が中心だが、決定権を持つ女性人材が不足していた。

インタビュー

きっかけは一枚のダイレクトメールでした

たった一人の女性の提案から、会社は変わることができる。今回Ａさんから、本奨励金がその後押しとなったことにとても感謝しているとのお言葉をいただき、リアルな体験談をお伺いすることができました。

人事部の採用担当として日々活躍しているAさん。ご自身も女性として働く中で、もともと女性活躍の取組には興味があったそうです。しかし制度制定の経験はなく、仕事に追われる日々の中で、なかなか手を付けられずにいたのだとか。

そんなある日、毎日たくさん受け取るＤＭの中の一枚に目が留まりました。
「あ、これっていいかも。」
東京都の奨励金という安心感もあり、取組の内容にまさにやろうとしていた項目があったこと、さらに締切が迫っていたこともあって、心に火がつき、早速上司に提案。

まずは無料のオンラインセミナーを受講することからということもあり、社内の理解が得やすかったそうです。「上司からも、話を聞いてみてから、やれそうだったらやってみよう。と前向きな回答を得ることができました。」

専門家の指導が受けられるメリット

セミナーの内容は、とても分かりやすく、「この奨励金は、これまでにやりたかったことを実現するよいきっかけになる。」と確信。申込の締切が迫っていたことも、プラスに働いたと語ってくださいました。
「社内だけでは、きっとできなかったと思います。専門家の方が来てくださり、指導してくださるというのもありがたかった。」

社員のみんなが働きやすい職場にしたいと思いを込めたツールを作成

専門家派遣を受けたのち、社員のヒアリングアンケートや、制度の制定を実施し、説明資料を作成。外部業者に委託するのではなく、すべて手作りで行いました。「社員のみんなが働きやすい職場にしたい。」というＡさんのピュアな思いが伝わるツールとなりました。

社員からの感謝のメッセージ

「人事部には、給与や制度に対する不満など、比較的ネガティブな意見が集まりがちなのですが、今回アルバイトの方からも『私たちのことまで考えてくれてありがとうございます』というメッセージが届きました。ほかの従業員からも好評で、『すごく嬉しいです』『こんな制度を作ってくれてありがとうございました』といった感謝のメッセージが続々と寄せられて、泣きそうになりました。」

「女性が活躍するためには、周りの理解やサポートも大切だし、まだまだやれることはたくさんあると思うので、さらに働きやすい職場にしていきたいです。」とAさん。企業の改革は、人の思いと共感から始まるのだということを、あらためて知ることができました。

この度お話を伺ったAさんから、「きっかけをくださって感謝しています。」とのお言葉をいただき、本事業がそのお手伝いができたことを、大変嬉しく思います。多忙な業務の中、取材にご協力いただき、心より感謝申し上げます。